2022年5月19日にオンライン開催しました。
講義資料はこちらです。
会やアンケートであがった質問です。
Q.家ではトイレに入れるが、通所では怖がって入りたがらない子の対応は?
A.1 通所に通っている理由は何でしょうか?もし、トイレに入ることを目的としているなら、そのために環境を整える必要があります。ただ、それが目的でなく、通所に通うことで社会性を伸ばしたいなどの他の理由があるなら、トイレが怖いのにトイレに行くように言われて、トイレだけでなく通所そのものを嫌になってはいけません。通所している目的、優先順位を考えて、どこまでやるのか目標を考えたほうがいいと思います。トイレに行くことは無理しないことも選択肢かもしれません。
A2 トイレが怖いなら、いかに不安を取り除くかが大事です。スタッフと児の信頼関係に基づいて、誘導することはできるかもしれません。また、おむつでしてもOK、オマルでする、おむつにしたとしても、中身を流したりおむつを替えたりするのはトイレでやる、などのスモールステップがいいかもしれません。もちろん、トイレを怖くなくする環境調整が重要です。感覚過敏に基づく不安なら、解決するには時間がかかるので、就学前になんとかしなくては、と焦らず、トイレをより嫌いにしないことに重点を置くことも、長い目で見て大事です。
Q.体罰を受けるとどうして、いじめの加害者にも被害者にもなる可能性が高まるのか?
「人の痛みを教える」ために体罰をする人がよくいますが、体罰を受けた子どもが受け取る大きなメッセージは「他者とのコミュニケーションにおいて暴力は”あり”だ」「間違ったことをするやつは叩いていい」ということです。叩かれたら痛いから、人を叩かなくなるなら、体罰を受けた子はいじめの加害者になりづらくなるはずですが、実際は逆です。また、「力が強いものが弱いものを支配し、弱いものは強いものに服従する」というコミュニケーションスタイルを植え付けられてきた子は、それ以外のやり方を知らないため、力に基づく人間関係に陥りやすく、自分が強ければいじめの加害者になり、自分より強いものがいれば、被害者になります。これは、大人の世界でも見られることです。
Q.「うるまこどもステーション」にできる「こども発達支援センターあすいろ」の利用方法は?うるま市や中部療育医療センターとの連携は?
A.こども発達支援センターあすいろは、お住いの市町村から障害児に関するサービス給付を受けるための受給者証を取得し、相談支援事業所で相談員とともに計画を作って、あすいろに申し込むことで利用できます。まずは、役所に相談しましょう。
うるまこどもステーションはうるま市と民間の共同事業体による官民共同事業であるため、こども発達支援センターあすいろは、うるま市行政やうるま市親子通園、うるま市内の相談支援事業所と連携して、療育のニーズがあるお子さんが利用しやすくします。また、うるま市以外の方も利用できます。
中部療育医療センターとこども発達支援センターあすいろは別法人の運営であるため、それぞれに事業を行いますが、スタッフ同士はお互いよく知っているため、必要に応じて、連携を取りやすいです。また、それぞれの事業、たとえば、どちらかの相談支援事業で支援計画を立てて、どちらかのサービスを利用する、という一般的なかかわり方はあると思います。